脅威
野生の環境でのユキヒョウの生活は、時に過酷なものです。
しかしながら、山のすみかに完全に適応しているユキヒョウにとって、荒地および厳しい気象条件のもとでの狩りや子育て、そして生存はごく自然な営みです。さらにユキヒョウは、生態系の中で最上位に位置する補食動物であり、自然界に天敵はほとんどいません。
したがって、ユキヒョウの生存に対する脅威は、主に人間の活動に起因するものです。
これらの脅威に取り組む、当団体のプログラムについては、コミュニティーベースの保護活動のセクションをご覧ください。
密猟
ユキヒョウの毛皮の入手を目的とした、違法のユキヒョウ狩りが行われています。毛皮は特に中央アジア、東ヨーロッパおよびロシアにて、コートやその他の衣類に加工するために求められます。
ユキヒョウの骨や体の部位もまた、古くからの東洋医学で用いられるために需要があります。
さらに中央アジアでは、個人の動物収集家のために生きたまま捕らえられることもあります。
密猟者の大多数は、ユキヒョウの生息地域に住む地元の人々で、多くの場合1日ほんの数ドルで暮らしています。彼らにとって密猟は、自分や家族を養うための割の良い収入源となっているのです。
報復殺害および家畜農家との対立
ユキヒョウは時に、家畜を標的にすることがあります。ユキヒョウの生息地域に暮らす家畜農家は、経済的に不安定な生活を送っており、彼らの財産はほぼ全てが、家畜と結びついています。
失ったのがたとえ一匹の羊やヤギであっても、深刻な経済的苦難に陥る場合があります。家畜農家の人々はこれらの損失に対して、ユキヒョウをわなで捕らえたり、毒殺したり、銃で撃って報復することがよくあります。
生息地と被食動物の減少
家畜とともに人間が、山岳地帯のさらに奥地へと分け入っていくにつれ、ユキヒョウの生息地は劣化し、破壊が進みます。
過放牧によって、傷みやすい山の緑地が損なわれ、ユキヒョウの主な被食動物である、野生の羊やヤギの食物が少なくなります。
食用および遊戯としての合法・違法の狩りもまた、被食動物の個体数を減少させる原因となっています。
自然の被食動物の減少により、ユキヒョウが家畜を標的にする可能性が高まるため、この状況はまた、地域住民との対立の悪化につながります。
認識不足および政策・実施の欠如
効果的な保護プログラムは、ユキヒョウ生息地の地域住民の協力にかかっています。しかしながら、多くの家畜農家では家族を養うのに手一杯で、動物の保護に費やせる時間や労力が残されていない場合がほとんどです。
同様に、ユキヒョウを擁する国の大部分では、政府は経済開発や市民への基本的なサービスの提供を重要視しており、環境保護政策を優先することは困難です。
不安定な政治状況、法律や保護地域境界の施行に際しての資金不足、ユキヒョウが生息する遠隔の荒れ地で密猟者を捕らえることの困難さなど、さまざまな理由でユキヒョウ保護の実施が難しくなっています。
これらの脅威に取り組む、当団体のプログラムについては、コミュニティーベースの保護活動のセクションをご覧ください。